鳥谷、吉田義男超え!115回目猛打賞
「DeNA2-1阪神」(23日、横浜)
淡々とした口調で、足早に歩を進めた。自身のバットで生み出した唯一の得点も、猛打賞も一瞬で霧散。阪神・鳥谷の奮闘は勝利につながらなかった。
八回、均衡を破った。2死から上本、大和が連打でつくった2死一、二塁。「つないで、つないでという意識だった」。久保の内角高めの138キロを振り抜いた。いい当たりではなかったが、高いバウンドのゴロは一、二塁間を突破。先制の右前適時打となった。
前回対戦した2日のDeNA戦は久保に3打数1安打。走者がいなくてもクイックを織り交ぜる投球術で、手玉に取られていた。
「前回はクイックでタイミングを取れなかったので、そこは意識していた」
今季3度目の対戦となったこの試合は、四回無死で右前打を放ち、六回1死二塁も左前打。吉田義男を抜いて、球団歴代単独4位となる通算115回目の猛打賞で、昨年までのチームメートを攻略した。
主将の奮闘も実らず、チームはCSファーストSの甲子園開催へ向けて痛恨の1敗を喫した。ただ、まだ諦めるのは早い。「負けは返ってこないので、また頑張りたい」。可能性が完全消滅しない限り、鳥谷はチームをけん引し続ける。