メッセ名乗り!CS初戦「オレがいく」
阪神のランディ・メッセンジャー投手(33)が2日、広島と対戦する11日・CSファーストSの開幕投手に名乗りを上げた。昨年も立候補しながら、初戦を藤浪に譲り、2戦目にまわった。今季は来日5年目で過去最高の成績を残した助っ人右腕が、1年前のリベンジに燃えている。
言葉の端々にエースのプライドと意地を、にじませた。11日から広島と対戦するCSファーストS。初戦先発の可能性が高いメッセンジャーは、熱く持論を展開した。
「短期決戦の初戦は非常に大事だ。その中で、シーズンを通してチームで一番安定した成績を残した人間が、投げるべきだと信じている。もちろん、自分が初戦にいくべきだと思っているよ」
阪神投手史上最強の助っ人が力強く開幕投手に名乗りを上げた。来日5年目の今季はキャリアハイの成績を残した。1年間、ローテの軸として31試合に先発し、13勝10敗、防御率3・20。208回1/3を投げ、目標の200イニングに初めて到達した。最多勝レースもトップを走り、こだわりを持つ2年連続奪三振のタイトルも確実。主戦の自負がある。
「今年こそは」
「これまでプレーオフに2回出て2回、甲子園で連敗している。こんなに悔しいことはない。今年こそは、という気持ちは強い」
思い返せば1年前も「1戦目に投げさせてもらいたいと、期待しているのはあるよ」と立候補していた。だが願いはかなわず初戦はルーキー藤浪が立った。自身は負ければ敗退が決まる2戦目にまわり5回2/3、7安打2失点でKOされた。屈辱は忘れていない。
大一番に向け「シーズンが終わったばかりだからまだ対戦相手のことは考えていない。早く考えすぎても良くないから」と言うが、投球のイメージはできている。「シーズンと同じだ。相手の弱点を突いて、自分のピッチングをするだけだ」と力を込めた。
不安要素を挙げるとすればマツダスタジアムとの相性だろう。現時点で開催球場は決まっていないが、今季は2戦2敗。防御率は8・10まで跳ね上がる。一方、甲子園では14試合の登板で6勝4敗、防御率2・29だ。中西投手コーチはCSの先発について「相性よりも状態だ」と明かす。最終戦は8回3安打1失点で締めた。状態は上向き。首脳陣の信頼も厚い。悲願のCS初突破へ、メッセンジャーが負の歴史を塗り替える。