金本氏「日本Sでのキーマンは全員」
阪神OBでデイリースポーツ評論家の金本知憲氏(46)が20日、厚生労働省主催の就職活動セミナー「若者応援企業就職フェア2014」に招かれ、約500人の学生らを相手に大阪市内で講演を行った。冒頭、司会者から阪神の日本シリーズ進出について問われると、「シーズン中よりも強いですよね」と破竹の勢いを称賛。講演会終了後に「シリーズのキーマンは全員」と語った。
金本氏は2003年と05年、主砲として2度の日本シリーズを戦った。03年の3試合連続本塁打、計4本塁打はともにシリーズタイ記録。当時「シリーズ男」と呼ばれたアニキだが、今回の決戦で鍵を握る選手を問われると、特定のMVP候補を指名せず、「全員(の力)で勝つことだよ」と期待を込めた。
この日の講演ではプロ21年間の経験談を交え、「僕は野球人生で勝ってきたわけではない。心が折れてもまたつなげばいいし、あきらめてもまた立ち上がればいい。強い信念を持って決意してください」と、自らの哲学を参加者に伝えた。
CSファイナルSではベンチワークの変化も指摘した。「やりたい野球ができているように思う」。そう評し、ポストシーズン無敗の強さに複数の根拠を感じ取っている。レギュラーシーズンで阪神は負けた。選手もファンも一度はV奪回をあきらめた。それでも、再び決意して日本一の挑戦権を勝ち取った。
全員が主役を張る気持ちで勝機を-。金本氏は自身が届かなかった「栄冠」をチーム力で勝ち取って欲しいと願っている。