鳥谷「胸を借りる」パ王者に挑戦や!

 「日本シリーズ・第1戦、阪神-ソフトバンク」(25日、甲子園)

 阪神は24日、ソフトバンクと日本一を懸けて争う日本シリーズの開幕を控え、初戦の舞台となる本拠地・甲子園球場で全体練習を行った。キャプテン・鳥谷敬内野手(33)は初戦必勝の重要性を説き、パ・リーグの優勝チームに対して挑戦者として臨む強い決意を示した。

 聖地を包む澄み切った空のように、猛虎のキャプテンの表情も不思議と落ち着き払っていた。9年ぶりの日本シリーズ進出。悲願の29年ぶり日本一へ。期待という重圧の中にも、大一番を前に鳥谷が示したのは平常心で戦うことの重要さだ。

 「短期決戦だからといって、意識付けをすることはないです。塁に出るとか、その状況によって、普段からやることは変わらない」

 特別なことは必要ない。勝利だけを求める姿勢は、シーズン中と変わらない。そのためにプロセスを重視しすぎるのではなく「結果を出せればいい」と思考をシンプルに、目的を見失わないことが勝敗の鍵を握ってくる。

 そして、先手を取ることだ。「全く知らないチームではないですから。とりあえず初戦を取れればいいと思う」と鳥谷。今季の交流戦は14打数8安打、打率・571と好結果を残した。強敵・ソフトバンクが相手とはいえ、名前にのまれず初戦を制すれば、流れを猛虎に引き寄せられる。

 鳥谷の頭にあるのは、日本一になることだけだ。プロ2年目の05年にも日本シリーズに出場した経験はある。若手だった当時と中心選手となった今とでは、自らの技術も立場も違う。CSを無敗で勝ち上がった勢いもある。だが、大一番へ臨む『挑戦心』は、決して変わることがない。

 「(阪神は)優勝しての日本シリーズじゃない。2位は2位。向こうは優勝して勝ち上がっている。胸を借りるつもりで、思い切ってやるだけです」

 9年前はリーグ優勝を遂げたが、2位からプレーオフを勝ち上がったロッテに4連敗で屈した。今度は、猛虎がシリーズの主役となる番だ。キャプテンが静かに燃やす闘志。飽くなき『挑戦心』が、虎の悲願を成就させる。

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