「日本シリーズ第３戦、ソフトバンク５－１阪神」（２８日、ヤフオク）

　大歓声をため息と拍手に変えた。阪神・大和がスーパープレーでヤフオクドームを沸かせた。

　四回２死二、三塁だった。直前には藤浪が暴投で２点目を与え、展開的にもこれ以上の失点は許されない場面で内川のライナーが中前へ飛んだ。

　「あの状況なのでギリギリまで迷った。でも、（単打になっても）後ろに打球が行っても、２点で同じなので行った。捕れるとは思わなかった」

　わずかに右翼方向に曲がりながら飛んできた正面の打球に対して猛チャージ。前方へダイビングし、地面スレスレでつかみ取った。

　シーズンでも幾多のピンチを救ってきたビッグプレー。ナインとハイタッチを繰り返す背番号０にソフトバンクファンからも大きな拍手が送られた。

　第２戦の六回にはこの日と同じ、内川が放った正面へのライナーに対して前進した後、ワンバウンドでの処理に切り替えたが、中途半端なバウンドで合わしてしまい後逸していた（記録は二塁打）。

　だが、同じ失敗は２度繰り返さなかった。山脇外野守備走塁コーチは「あれで勢いに乗ってくれたらな」。試合には敗れたが、頂上決戦は続く。好守をはずみに、大和が再加速する。