阪神 ハム宮西獲りに“地元”の追い風

 阪神が獲得調査を進めてきた日本ハム・宮西
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 阪神が今オフのFA戦線で獲得調査を進めてきた日本ハム・宮西尚生投手(29)が今週末にもFA権の行使について態度を明確にすることが2日、分かった。FA宣言すれば複数球団が獲得に名乗りを挙げることは確実だが、兵庫県出身の左腕が移籍を選択するなら地元阪神が有力である情報が浮上。事実上、現所属球団との一騎打ちの可能性が高まった。

 阪神がFA市場でターゲットにしている中継ぎ左腕の動向が明らかになった。宮西が今週末に日本ハム球団と交渉を行い、本人が希望する2年以上の複数年契約の再提示を受ける。1日に「目いっぱい悩もうと思う」と、FA申請期限の11日まで熟考を重ねる意向を示していた左腕だが、8日までにFA権に関する態度を明確にする可能性が高まった。

 阪神の球団関係者は「今年の補強ポイントは投手。どんな状況にも対応できる準備はしている」と話しており、宮西がFA宣言した場合、即座に獲得に名乗りを上げるとみられる。入団から7年連続で50試合以上に登板している中継ぎ左腕だけにセ・パ問わず人気は高い。ただ、宮西に近い関係者の話を総合すると、仮にFA宣言しても本人が選択肢を制限なく広げるつもりはないという。

 日本ハムは基本的にFA宣言残留を認めていないが、既に全力で慰留することを明言。今回は特例として宣言残留でも容認するもようだ。一方、宮西は所属球団への愛着、恩義を口にしているだけに同一リーグへの移籍で古巣を敵に回す決断は考えにくい。7年間パ・リーグで実績を残した経緯から、新たな挑戦を新天地に求めるとなれば、セ球団がその舞台となるだろう。

 さらに阪神にとって追い風になるのは宮西の視線の先に「地元球団」が浮かんでいるという情報だ。兵庫県西宮市出身で市尼崎から関学大に進んだ。お膝元のチームから年数、金銭面など誠意を持って口説かれれば、心が動いてもおかしくはない。現段階で、条件面で阪神のライバルとなり得る巨人は宮西の獲得調査を行っていない。となれば、FA宣言イコール、阪神対日本ハムの「一騎打ち」の様相が、現実味を帯びてくる。

 安藤、福原らリリーフ陣の負担を考えてもブルペンの駒不足は否めない。先発ではロッテからFA宣言した成瀬、そして中継ぎは宮西。照準は定まっている。07年ドラフトで指名を検討していた、かつての「恋人」の決断を虎は待っている。

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