和田監督「幹を太く」走守鍛えまくる
阪神・和田豊監督(52)が4日、大阪市内の電鉄本社に坂井信也オーナー(66)を訪ね、シーズン終了の報告をした。指揮官は10年ぶりのリーグ優勝を奪っての日本シリーズ出場を改めて誓うと同時に、センターラインを含めた守備、走塁の強化を至上命題に掲げた。
また、来季の1軍スタッフも発表され、平田2軍監督が1軍ヘッドコーチ、古屋チーフ兼打撃コーチが2軍監督、風岡2軍内野守備走塁コーチが1軍守備走塁コーチへ、それぞれ昇格する。
坂井オーナーの言葉がズシリと胸に響いていた。「しっかりと現実を見つめながら、前に進んでいってほしい」。総帥の発言真意を脳裏でかみ砕きながら、和田監督は単年契約で挑む来季への野望を口にした。
「来年はリーグ優勝して、CSを勝ち抜いてもう一度勝負したい。日本シリーズに出た経験を財産にしないといけない」。宿敵・巨人のリーグ4連覇を阻むため、和田監督が現有戦力の底上げを図り、王者を粉砕する。
日本シリーズでの敗戦に学んだ明日への教訓。「広い器の球場を本拠地にしているんだから、守備と走塁をもっと鍛えないと。盗塁への意識は変わってきたけど、全体の数は減ってる。もっと足を使った攻撃をしていきたい」と力説した。
勝負どころの9月で6連敗を喫した弱さ。CSを無敗で勝ち上がった成長力。「全部とは言わないけど、少しずつ課題はクリアできてる。大一番への心構え、ゲームへの入り方とか」。少しだけ殻を破れたという自負を必ず来季につなげる。
心と体の軸を太くする-。「体幹の強さ。体であったり、技術的な応用であったり。幹の部分をもっと太くしていきたい」。敗北と敵軍に学んだタテジマの弱点を埋め、来季こそは頂点を極める。