大和よ2割8分打て!和田監督がノルマ
本物のレギュラーになれ-。阪神は7日、西宮市の鳴尾浜球場で秋季練習を開始した。和田豊監督(52)は大和外野手(27)に対し、打率・280を来季のノルマに設定。ゴールデングラブ賞を初受賞した守備面と同様の信頼を勝ち取れとゲキを飛ばした。
期待度の表れだ。秋季練習初日の打撃練習。関川打撃コーチがケージ内に入り、腕と体の使い方を指導をすれば、その後ろでは和田監督がサングラス越しに視線を投げかけた。大和の打撃改革は初日から熱を帯びた。
「課題はバッティングをどうするかというところ。トータルで2割8分ぐらい打てるようになれば。そこまで積み重ねれば、バッティングの幅も広がるし、技術も上がってくるはず」と和田監督。13日から合流する秋季キャンプでも打撃漬けの日々を予告した。
好不調の波の激しさに苦しんだ今季。6月の月間打率は3割を超え、9月には4割も超えた。だが、5月が・145、7、8月も2割前半と調子を落とした。トータル打率・264は昨年より数字を下げた。
「いい月は3割以上打ってるんだから。不調の時期をいかに短くするかだね。頭が突っ込む癖を直さないと。やっぱり体幹の強さかな。軸が残れば、頭はしっかりしてくるから」。和田監督はあらためて体幹を強化する必要性を説いた。
日本シリーズでチームのピンチを何度も救い、ゴールデングラブ賞を初受賞した守備は球界トップクラス。打撃の粗さが最小限に抑えられれば、宿敵・巨人との7ゲーム差は確実に縮まる。
「自分でもそう思ってます。バッティングさえ上げられればと。バッティングコーチと相談しながら、ゼロからやり直します」。9年目の秋。四六時中、打撃と向き合う安芸。大和が跳躍前の助走に入る。