香田2軍コーチ 若虎にG伝統のカーブ

 「阪神秋季練習」(14日、鳴尾浜)

 今オフから新たに就任した阪神・香田勲男2軍投手コーチ(49)が14日、鳴尾浜で行われた秋季練習に参加。古くからG投手陣に伝わり、現役時代の決め球でもあったカーブを若虎に伝授する方針を明かした。巨人コーチ時代には投手王国をつくり上げる要因にもなっており、右の先発投手育成へ経験を惜しみなく伝える。

 堀内、江川、桑田-。巨人の投手陣には、伝統的に大きく縦に割れるカーブが受け継がれてきた。香田コーチも現役時代に使っていた球種で、「今はカーブが見直されている。勝てる投手はみんないいカーブを投げている」と力を込める。

 確かに広島・前田、メッセンジャー、巨人・菅野ら勝てる右投手はカーブをアクセントに使う。さらには日本シリーズ第2戦で、ソフトバンク・武田のカーブに猛虎打線はきりきり舞いさせられた。スライダーやカット、ツーシームが全盛の時代だからこそ、大きな変化を生むカーブは確かな武器になる。

 「緩急という面でも先発にはカーブが必要。もちろんここでも教えていきたい」と力を込める。巨人コーチ時代には内海、東野ら若手投手陣にカーブを伝授し、成績は飛躍的に向上した。

 09年には狭い東京ドームを本拠地としながらも、チーム防御率2・94という驚異的な数字を残した。早速、13日の秋季練習から若虎にカーブの基本を伝授している。メッセンジャー、藤浪に次ぐ右の先発投手育成は虎の懸案材料。巨人投手陣の中で脈々と受け継がれてきたカーブを、若虎たちの起爆剤にする。

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