榎田、左の中継ぎ任せろ!2回無失点
「阪神秋季キャンプ・紅白戦、紅組2-0白組」(15日、安芸)
阪神・榎田大樹投手(28)が、秋季キャンプでの紅白戦に紅組の2番手で登板し、2回無安打無失点の投球を見せた。取り組んできたフォーム修正の成果も確認し、和田監督はスライダーのキレに合格点を与えた。中継ぎへの再転向が検討されている中、手応えをつかんだ。
確かに残った手応えと共に、進むべき道が見えた。結果だけではなく、内容にも収穫ありだ。榎田が紅組の2番手で登板して、2回無安打無失点。来季は中継ぎとしても期待される左腕が、力強く前進した。
「ここまでやってきたことはある程度できてるかなと思います」
自信が深まるマウンドとなった。三回から2番手で登板すると、1死から上本に死球を与えたものの後続をピシャリ。四回は先頭の一二三から見逃し三振を奪うなど、リズムよく3人で抑えた。
実戦で投げるのは、10月3日の紅白戦以来のこと。フェニックスリーグには帯同せず、鳴尾浜で湯舟元2軍投手コーチと共に、左膝の使い方を意識してフォームを修正。「フェニックスの時に残留してやっていたことを確認してやっていった」。今回のキャンプでも、大野臨時コーチにもアドバイスをもらって磨きをかけた。
もちろん、課題もある。三回、先頭の俊介の右飛に関して「右バッターの外に強いボールを投げて、押し込めるぐらいじゃないと。(俊介の打球に右翼が)少し下がったので。平凡なフライぐらいにしないと」と振り返った。ただ、やるべきことがはっきり分かっていることが大きい。
和田監督は、ストライクゾーンからボールとなるスライダーに合格点を与えた。「スライダーのキレも良かった。あとはそこをコントロールできるか。(制球できれば)1年目の榎田に戻ってくる。まずは状態を戻してからだけど今年は中(継ぎ)の左で苦労したからね」と、33ホールドを記録した1年目の再現に期待を寄せた。
「基本をしっかりやっていきたい」と榎田。見据えるのは来季のマウンド。迷いなく突き進む。