岩田、20勝宣言 今オフも米国トレへ
阪神・岩田稔投手(31)が13日、高槻市内の大阪医科大学内で「大阪くるみの会」主催のクリスマス会に参加。来季は20勝を目指す意気込みを明かした。今季は9勝だったが、防御率はリーグ2位の2・54を記録。この日触れ合った岩田と同じ1型糖尿病患者の子供たちのためにも「大台」を目指す。
はっきりと言い切った。クリスマス会の最中に、子供たちを前に「最低でも15(勝)は目指したい」と宣言した後のことだ。報道陣からの15勝に対する問いかけに対し、岩田は堂々とそれを上回る数字を口にした。
「20でもいい。目指さないといけない場所。いかないといけない数字で、自分の中で超えたい」
あえてプレッシャーを背負いこむ。もともと、「数字とかを言うのは嫌」という性格だが、あえて具体的に言った。「上を向いていれば勝手に進んでいけるかなと思って言ってみました」。ローテを守り、CSと初の日本シリーズも経験。さらに侍ジャパンの一員としても戦った1年だ。刺激的な経験が、向上心に火を付けた。
「自分の中で(20勝と言うことは)プレッシャーですけど、そのプレッシャーの中でやるのもおもしろいかなと。悪ければたたかれるだけですけど」
最低でも15勝。目指すのは20勝。固く誓ったからこそ、達成に向けてしっかりと準備を整える。今季はリーグ2位の防御率も記録するなど9勝。今オフも、昨オフに続いてアメリカで自主トレを行う。「(メニューなどは)継続してやっていく」と、肉体面の強化を図ってピッチングに生かしていく。
この日は、大阪北部を中心とした1型糖尿病患者・家族会の「大阪くるみの会」のクリスマス会に参加。患者の子供や家族、関係者ら計120人らと共に、クイズ大会などで触れ合った。
「(20勝できれば)基金にも協力できるので」と岩田。「1型糖尿病研究基金」への1勝につき10万円の寄付は来季も継続。目指すは200万円、阪神では03年の井川以来となる20勝だ。多くの夢を背負い、大きな目標へと突き進む。