鳥谷にブルージェイズが正式オファー!
阪神から海外FA権を行使してメジャー移籍を視野に入れている鳥谷敬内野手(33)が、ブルージェイズから二塁手として正式オファーを受けたことが23日、明らかになった。関係者によると、鳥谷の代理人を務めるスコット・ボラス氏(62)が連日、球団と交渉を重ねているという。また、パドレスが遊撃手候補として獲得に動いていることが判明。阪神残留を含め、鳥谷の決断が注目される。
ついに届いた。メジャーの舞台を夢見る男の元に、ブルージェイズから待望の正式オファーが届いた。ブ軍は17日の地元ラジオ局のインタビューで、アンソポウロスGMが鳥谷を二塁手として高く評価していることを公言した球団だ。大リーグ関係者の一人は「ブルージェイズが正式にメジャー契約を提示し、連日、代理人と交渉していると聞いている」と明かした。
来季の二塁手候補にはゴインズ、メジャー12年目のベテランのイズタリス、若手有望株のトラビスらがいる。しかし、シーズン中に鳥谷を視察した球団側は、3人よりも実力が上と評価。レギュラーとして迎える準備をしているという。
ただし、条件内容は「破格」とはいかない。現在の最優先課題は中継ぎ陣の強化。特に抑えの獲得は急務だ。鳥谷は野手最後のピースとあって予算は限られている。別の関係者は、今季の年俸3億円から予想される阪神の条件と比較しながら「阪神を上回る条件は出ていないようだ」と話す。
他球団も動きを見せている。11月に行われたGMミーティングの会場で鳥谷を獲得リストに入れていることを明らかにしていたアストロズは、FA遊撃手のJ・ローリーと3年2300万ドル(約27億6000万円)で合意し、補強を完了させた。
その一方で、パドレスが鳥谷を遊撃手として獲得する意思を見せていることも判明した。来季の正遊撃手候補にはアマリスタと、今月上旬に1年150万ドル(約1億8000万円)で合意したバームズがいるが、鳥谷を加えて強化することが狙いとみられる。
敏腕代理人のスコット・ボラス氏がよりよい条件を引き出すために交渉を継続している。二塁手として高く評価するブ軍。本職の遊撃手としても考えているパ軍。そして、条件面ではメジャー球団を圧倒しているとみられる阪神。鳥谷の決断の時は刻一刻と近づいている。