大和「別世界の人」黒田を丸裸だ
黒田を丸裸にするモン!阪神・大和外野手(27)が6日、熊本県合志市のバッティングセンターで自主トレを公開した。樟南高時代の同級生の紹介で初めて練習拠点にした火の国で、広島復帰した黒田博樹投手(39)の攻略を誓った。盗塁王の初受賞を狙うなど飛躍を誓う大和にとってバリバリの大物を裸にすることがプロ10年目の命題になる。
熊本県のPRキャラクター「くまモン」は5日の年頭会見で脱メタボを宣言したようだが、大和が掲げた年始の誓いはそんなにユル~くはない。嫌でも目に飛び込んできた年の瀬の大ニュースに敏感に反応した。
「黒田さんは別世界の人です。広島時代のイメージはあるけど、ナマで見たことがないし、映像はニュースとか(テレビで)試合を見るレベル。スゴい人だなあという感覚でしか見ていなかった。データはゼロなので研究しないといけない」
昨年まで「架空」に近かったバリバリのメジャーリーガーが実在の敵になる。07年に海を渡りメジャーで79勝を挙げた右腕とは対戦どころか球場で同じ空気を吸ったこともないという。もう「第三者」では済まされないのだから、目はマジだ。
「見ようと思えばYou Tube(動画投稿サイト)でも見られる。映像だけじゃなく、実際に対戦した人から聞くこともデータの材料になると思う」
広島に在籍した7年前と比べれば球種やフォームは進化を遂げているが、対戦経験者の福留や関本らに語り部を依頼するなどして3・27開幕までには丸裸にするつもりだ。
契約更改時に盗塁王を目標に掲げた。虎のスコアラーによれば「黒田のクイックは1・2秒台。特別速い印象はないが、けん制のターンは速い」という。1997~07年まで黒田の阪神戦の盗塁阻止率は・667。対戦別では群を抜くだけに大和が負のデータを覆したい。
この日、熊本県合志市内で自主トレを公開した。11月の阿蘇山噴火時に火山灰で覆われた施設で約3時間汗を流した。守備位置は鳥谷の去就次第という異例のオフを過ごすが「すべて去年を上回る成績」をプロ10年目の照準に定める。国民的ゆるキャラがほほ笑む火の国で大和はキリッと使命感を新たにした。