藤浪に江夏臨時Cが「愛のダメ出し」

 「阪神春季キャンプ」(2日、宜野座)

 阪神・江夏豊臨時コーチ(66)が2日、藤浪晋太郎投手(20)に「愛のダメ出し」だ。キャッチボールとブルペンを初チェックして課題を挙げたが、それも期待の裏返し。エースの条件として15勝、220イニング、10敗以下という数字も出し、藤浪が達成可能な選手であることを認めて、飛躍に期待した。

 資格は十分だが、まだエースとは呼べない。期待の大きさが「愛のダメ出し」となった。現状に満足してほしくない。もっと成長してほしい。江夏臨時コーチが藤浪を「非凡なものがある」と評した上で、こう続けた。

 「キャッチボールで遠投というのは、全身で投げないとなかなかボールはいってくれない。けれど彼は腕だけで素晴らしいボールがいっている。あの辺りが彼の素晴らしい部分と、成長を何か止めてしまっている部分があるんじゃないか。器用すぎて、人より優れたものがありすぎてね」

 キャンプ2日目のこの日、初めて藤浪のキャッチボールをチェック。時折、声を掛けて見つめた遠投で、潜在能力の高さは分かった。同時に惜しくもあった。常々口にするキャッチボールの重要性。より全身を使って投げられれば、ピッチングにもつながるのではないか。そこが十分に残されている成長の幅だ。

 キャッチボール後には、ブルペン投球もじっくり眺めた。制球が定まっていなかったためか「あれでよく2桁勝ったよな。あのピッチングで。まあ、いい時もあれば悪い時もある。まだ2日目だし、今すぐ答えを出す時期じゃない」と振り返ったが、それも求めるものが高いからこそだ。

 1年目に10勝、2年目は11勝。順調に見えるが、江夏臨時コーチの理想にはまだ遠い。「今の時代で(勝ち星が)20という数字は大変難しいかもしれないが、エースと言われるのは15は勝たないと。それで負けが10以下」というのがエースの条件で、藤浪にも同じものを重ね合わせる。

 「なるかならんかは本人次第。今のままでいいなら11勝10敗で終わるかもしれない。でもこれじゃダメと頑張ってくれれば15近く勝って、イニング数は220、負けが10以下。そうなってくれればいい。そうなる素材。器としてはね。でも器だけではダメで、その通りに中身が入らんと」

 レジェンドと藤浪の「初合体」。まだまだこれからだ。伝説の左腕が限られた時間の中で、エース道を注入していく。

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