マートン3月からオープン戦フル参戦
「阪神春季キャンプ」(19日、宜野座)
右太もも裏を痛め別メニュー調整中のマット・マートン外野手(33)が19日、宜野座での残留組練習に参加し、開幕までに60打席消化を目標に掲げた。順調なら、3月4日のソフトバンクとのオープン戦(甲子園)前後で実戦出場できる見通し。オープン戦にフル帯同し、急ピッチでシーズンへ向けた準備を進めていく。
安打製造機が万全の状態で開幕を迎えるために、欠かせないある数字がある。それは“60打席”。来日1年目から開幕前の調整で指標としており「日程的に届くかどうかは分からないけど、今年はなるべくその数字に近づきたい」とマートンは力を込めた。
例年は2月中旬から実戦出場を続けてきた。テーマはゲームの中での修正。自主トレからつくり上げてきたスイングを、ゲームに対応できるようにするのが目的だ。
だが今年はキャンプイン直後に右太もも裏を負傷。現在も部分的に別メニュー調整を行っており、沖縄滞在中の実戦出場には至らない見通しだ。初実戦は順調にリハビリが進めば、3月4日のソフトバンクとのオープン戦(甲子園)前後になる予定。そこから「一度ゲームに出たらずっと出たい。もちろんコーチと相談した上で、出続けられるように」と語った。
開幕までに残されたゲームは練習試合を含めて15試合。そこにフル帯同し、急ピッチでスイングを仕上げていくことになる。「もっといいバッターになりたい。そのための修正」と意図を明かした助っ人。過去5年の在籍中、オープン戦でしっかりと打席を消化したシーズンは必ずタイトルを獲得している。
唯一、無冠に終わった2012年は3月に右足親指に痛みを訴え、調整が遅れた。さらに復帰後には左太もも裏の筋挫傷を発症し、開幕メンバーを外れる事態に陥った。同年は安打数、打率といずれも5年間で最低の数字。いかに開幕前の調整が重要か、数字が物語っている。
「一番大事なことは、きちっと体を合わせることができるか」と語るマートン。完璧な状態で3月27日を迎えるため、慎重かつ迅速に調整を進めていく。