阪神のマット・マートン外野手（３３）が２月２８日、甲子園での残留練習で、キャンプを通じて今年初となるシート打撃を行い、鶴から７打席で４本の安打性の打球を放った。ＤＨで出場予定の４日のソフトバンク戦（甲子園）に向けて準備ＯＫだ。

　「去年のシーズンが終わって１１月ごろから試合形式の練習がなかったから、やっと野球らしい練習ができて良かったよ」

　表情に充実感がにじむ。高まる感情をバットに乗せた。いきなり魅せたのは１打席目。初球を見送った後の２球目を、鮮やかに右中間に運ぶ二塁打に。３打席目と５打席目には中前打を放ち、最後の７打席目には左前打と、広角に打ち分けた。

　「この先（１日からの）３日間を問題なく過ごせれば、４日は出られると思う。（関西に戻り）昨日、今日と大丈夫で、こっちの気温にも慣れてきた」

　キャンプでは第１クール中に右太もも裏痛を訴えた。別メニュー調整が続き、全体練習合流後も打撃メニューはフリー打撃までにとどめていた。決して順調には来ていない中、それでも初の実戦形式練習でいきなり存在感を示すのはさすがだ。

　「打席に立って、ピッチャーの球種とかがしっかり見えて判断できるか確認したい」とマートン。開幕に向けて、視界は良好だ。