横田4日聖地デビュー!松坂撃破や
阪神・横田慎太郎外野手(19)が4日のソフトバンク戦で「甲子園デビュー」する可能性が高まった。西武との練習試合(春野)が雨天中止となった1日、平田勝男ヘッドコーチ(55)が若手の生存競争に言及し、ソフトバンク・松坂大輔投手(34)の日本復帰登板が予想される同戦で横田の先発起用を示唆。和田監督が「規格外」と評する19歳が生き残りをかけて「怪物」に挑む。
築42年の屋内練習場が横田のパワースイングに悲鳴を上げた。西武との練習試合が雨天中止となり、若手中心の遠征組は朝から安芸市営球場で調整。前日の練習試合・オリックス戦で1軍戦初出場初安打を放った19歳は年季の入った防球ネットを突き破らんばかりの打球音を響かせた。
ケージ越しにこれを見守った平田ヘッドコーチは「もう少し見たくなるよな」と、サバイバルレースの期限見直しをほのめかした。注目は今年初の甲子園開催試合だ。ソフトバンク・松坂が日本復帰登板する4日のオープン戦で横田を起用する可能性について、平田ヘッドは「あるんじゃないの」と話した。
高卒2年目の有望株は昨季、ウエスタン公式戦で甲子園の土を踏んではいるが、1軍戦となれば初。和田監督は「丸亀の試合を見てから」と、大隣が先発する3日・ソフトバンク戦を生存競争のハードルに課したが、その打撃を「規格外」とほれ込むだけに2試合で見限るとは考えにくい。
四国遠征を終えると主力野手がオーダーに名を連ねるため、若手のサバイバルは期限付きとなるが、悪天候で実戦機会が流れたこと、キャンプ終盤に左足の張りを訴えた福留や右足の故障明けでスロー調整するマートンの状態などを考え合わせれば、横田の甲子園デビューはほぼ確実だ。関川打撃コーチは「初めから期限を設けて1軍に呼んでいるわけじゃない。良ければまた使いたくなる」と指揮官の胸中を代弁。「平成の怪物」を相手に無限大のポテンシャルを発揮すれば、トライアル期間はさらに延びていく。
岸の先発予定だったこの日の西武戦は横田を3番で起用することが決まっていた。
練習後、首脳陣の期待感を報道陣から伝えられた横田は「チャンスをもらったら、また1本打ちたいです」と言った。「松井秀喜の2年目よりいい」と絶賛する掛布DCは、まな弟子の将来性について「意外とずぶといから大丈夫」とメンタル面にも一目置いている。まだ表情にあどけなさの残る九州男児がこの先、ゴジラや怪物と並ぶ大物に化けられるか。その可能性を秘めていることだけは確かだ。