「ウエスタン、ソフトバンク１-４阪神」（１７日、雁の巣）

　堂々たるピッチングだった。開幕投手を務めた阪神・岩本が６回４安打１失点の好投。走者を背負った場面も、最速１４４キロ直球とブレーキの効いたスローカーブで切り抜けた。開幕ローテ入りを確実にした右腕が引き続き好結果を残した。

　初回１死、斐紹に左翼フェンス直撃の二塁打を浴びたが、冷静だった。「コントロールは良くなかったんですけど、ボールの質は悪くなかったですね」。続く江川は外角いっぱいの真っすぐで見逃し三振。猪本は追い込んだ後、スローカーブで三ゴロに打ち取ってピンチを脱した。

　二回以降も盤石の投球。ただ、反省点もあった。六回２死二塁、福田に右翼線適時二塁打を打たれた。「かえしたくなかったというのはあります」。ゼロに抑えたかった－。開幕ローテを見据えているからこそ、自身が設けたハードルは高かった。

　前回登板した８日のオープン戦・巨人戦は６回無失点。「変わらない気持ちで投げたい」と強気で臨んだこの日も好投を披露し、開幕戦を勝利に導いた。今後は、来週に鳴尾浜で行われる育成試合に登板する予定。「開幕を１軍で迎えられるようにしたい」と一寸たりとも気を抜かず、調整に努める。