島本11戦連続0封!竜主力3人斬り

 「オープン戦、中日2-3阪神」(19日、ナゴド)

 ちぎれんばかりに腕を振る。鬼気迫るベビーフェースに竜の主力打者は圧倒された。育成出身として阪神球団史上初の開幕1軍を手中にしている島本が、七回に2番手として登板。開幕カードで対戦する中日の大島、荒木、森野の主力3人をばっさり斬った。「真っすぐも変化球も、いつもどおり腕を振っていこうと思った」。シンプルな言葉に22歳の覚悟がにじみ出る。

 先発岩崎がつくった完璧なムードを、さらに高める好投だ。先頭の大島を追い込むと、外よりのスライダーで見逃し三振。裏をかかれたように、大島は微動だにしなかった。続く荒木は146キロ速球で一邪飛。森野も直球で三直に料理し、左-右-左打者を3人斬り。相手の名前にまったく気後れしなかった。

 これで練習試合、オープン戦を通じて対外試合で11試合連続無失点。防御率0・00を続けているが、「自信は全然ないんです」と数字を受け止めきれてはいない。昨年の秋季キャンプで大野豊臨時コーチから絶賛されても、今春の宜野座キャンプで「江夏賞」を受ける成長を見せても、育成出身左腕の意識は常にチームの“しんがり”にある。

 心がけるのは「強気のピッチング。バッターに向かっていく気持ちでずっと投げています」。無心に腕を振ることで、ふと気を抜けばよぎる不安を打ち消している。

 試合を追うごとに相手打者のレベルは上がっている。この日、実績ある3打者を打ちとったことは大きな糧になった。「こういうバッターを抑えていかないと、これからやっていけない。どんどん(強打者に)投げさせてもらいたい」と自らにムチを入れた島本。開幕まで1週間。若虎左腕の躍進は止まらない。

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