ゴメス&マートン好機に凡打…凡打…

 「ヤクルト9-2阪神」(2日、神宮)

 投打がかみ合わず、阪神はカード負け越しを喫した。打線はマウロ・ゴメス内野手(30)、マット・マートン外野手(33)の4、5番がブレーキとなり、投手陣の失点を取り返すことができなかった。3日からは敵地・東京ドームで、今季初の巨人戦。切り替えて、伝統の一戦で勢いを取り戻す。

 後味は、悪かった。負けるべくして負けた。試合後、肌寒い三塁側ファウルゾーンを歩く和田監督の表情は、険しかった。だがスタンドの虎党からは「あした、頑張れよ」「お願いします」と励ましの声援を送られた。

 貯金はまだ2つある。決して悲観する状況ではない。だがこの夜に限ってはファンの期待を大きく裏切ったことは間違いない。痛恨だったのは4、5番の助っ人コンビがそろって無安打と不振だったことだ。

 「ゴメス、マートンというところが今日に関してはブレーキになった。毎日、打てるわけじゃない。あしたから切り替えてほしい」。和田監督は声を絞り出した。

 何度も得点圏に走者を置いて打席に入ったが、2人ともHランプを点灯させることはできなかった。一回1死一、三塁で、ゴメスが二飛、マートンは一ゴロに倒れた。五回には西岡の適時打で先制し、続くゴメスが四球を選んで2死満塁としたが、マートンが遊ゴロ。さらに七回は西岡の適時打で3点差に追い上げ、なおも1死一、二塁。だがゴメスは体勢を崩しながらバットに当てるのが精いっぱいで二ゴロ併殺打。一塁ベースを駆け抜けた直後、ヘルメットを脱ぎ天を仰いだ。

 「いかにゴメス、マートンの前にランナーを置くかというところでやっている」と指揮官。だが肝心の主軸が打てなければ大量得点にはつながらない。特にゴメスは11打席連続無安打と、ぱったりと当たりが止まっている。助っ人は「長いシーズン、毎日打てるわけじゃない。こういう日もあるし、明日しっかり頑張りたい」と前を向いた。

 3日からは巨人との今季初の3連戦を敵地で行う。10年ぶりリーグVを狙う上で、是が非でも倒さなければいけない相手だ。「相手がどこであろうと全力でプレーすることに変わりはない」とゴメス。和田監督は「チームも球場も変わる。気持ちを切り替えて初戦を取れるようにやっていきます」と誓った。

 宿敵に3試合とも土をつけて、再び上昇気流に乗りたい。

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