能見から聖地開幕「いいスタートを」
阪神・能見篤史投手(35)が甲子園初戦を勝利で飾る。6日、甲子園室内で行われた投手指名練習に参加し、先発する7日・DeNA戦へ向けて汗を流した。昨季は聖地で3勝7敗、防御率3・96と負け越した。自身の今季初勝利はもちろん、甲子園から再スタートを切るチームを上昇気流に乗せる。
甲子園初戦も気負いはない。あいにくの雨のため前日練習は甲子園室内。能見はキャッチボール、ダッシュ、打撃練習など、淡々とメニューを消化した。自身にとってシーズン2戦目の舞台は、昨季3勝7敗と負け越した聖地。練習後、柔らかな表情で口を開いた。
「自分にしてもそうだし、チームとしてもいいスタートを切れるように。(ビジターと比べて)多少違うけど、ホームなので。特に自分の感情どうこうはないですけど」
チームは中日と対戦した開幕3連勝の後、ヤクルト、巨人と続いた東京遠征を2勝4敗と負け越し、本拠地に帰ってきた。気分一新、甲子園から再スタートを切りたいところ。「良くも悪くもないでしょう。僕としては、1人、1人、しっかり打ち取るだけです」とサラリと言った。
甲子園初戦の相手は好調DeNAだ。3月17日のオープン戦では、7日に先発予定の井納と投げ合い、6回6安打1失点に抑えた。それでも「主力が出ていないのでちょっと違うと思う。しっかり振ってくるのが印象的」と冷静に分析する。
チーム本塁打数はリーグ最多8本。梶谷、ロペス、バルディリスらが並ぶ打線は強力だ。中でも4番に座る筒香は打率・367、リーグ最多タイの3本塁打、8打点と絶好調。能見自身も、昨季は打率3割、1本塁打を献上した。「ポイントゲッターとなる人がいるので、ランナーをためて回さないように」。大量失点を防ぐため、重量打線を分断する考えだ。
初登板した3月31日・ヤクルト戦(神宮)は5回7安打4失点。初回3点の援護をもらいながら「粘りきれなかった」と今季初勝利を逃した。DeNA、広島と6連戦を戦う甲子園ウイーク。左腕が先陣を切ってチームを上昇気流に乗せたい。