呉、今季初失敗 たった2球で悪夢…

 「阪神3-5巨人」(19日、甲子園)

 まさかの逆転負けだ。阪神は1点リードの九回、守護神の呉昇桓投手(32)を投入したが救援に失敗。同点に追いつかれて延長戦に突入し、十一回に2点を奪われ、今季最長4時間31分の激闘の末敗れた。今季最多4万6468人の満員の甲子園で宿敵・巨人に負け越し、開幕3連勝以来、6カード連続で勝ち越せず、連勝もない。和田豊監督(52)、何とかしてくれ~。

 信じられない光景だった。スタンドを黄色に染めた虎党の誰もが目を疑った。1点リードの九回。守護神の呉昇桓を投入したが同点に追いつかれ、延長十一回の総力戦の末、敗れた。「呉昇桓で逃げ切り、九回で勝負をつけないといけないゲームだった」。和田監督は厳しい表情で嘆き節を繰り返した。

 八回に3-2と勝ち越した直後の九回。マウンドに上がった呉昇桓が、先頭の代打・高橋由に初球の直球を中前に運ばれた。続く橋本にも初球の直球を捉えられ、中越えに同点二塁打。わずか2球で追いつかれる悪夢のような展開だった。

 呉昇桓はここまで無敗で6試合連続セーブをマークしていただけに、今季初の救援失敗はベンチにとっても想定外だった。「失投です。真っすぐは、勝負球なので仕方ない。点を与えてしまっているので言い訳できません」。右腕は潔く事実を受け止めた。

 もちろん守護神一人の責任ではない。和田監督は「(高橋)由伸の(初球の)入り方が簡単すぎた。バッテリーを含めて、バッテリーコーチもみんなで考えていかないといけない」と、配球を見直す必要性を指摘した。リードした梅野は、険しい表情で「ヨーイドンで打たれて、それが点につながった」と反省した。

 打倒・巨人への執念は見せた。一回、鳥谷の中飛がワンバウンドしていたのではないかと猛抗議。虎将自ら戦う姿勢を見せた。2-2の八回、無死一、二塁では鳥谷に3年ぶりとなる2試合連続の送りバントを指示。一時勝ち越しにつなげた。

 「あと一本というところ。お膳立てできるようになっている」。上本、西岡、ゴメスの状態が上がってきており、敗戦の中に収穫を見いだした。

 ただ敵地に続いて巨人3連戦に負け越し、開幕3連勝以来、6カード連続で勝ち越しがなく、連勝すらできていない。借金も再び4となった。このままズルズルと後退するだけなのか。浮上への起爆剤はあるのか。

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