和田監督「岩田にかけた」打線には苦言
「阪神4-2中日」(5日、甲子園)
思わぬ形で手にした阪神の5月初勝利だった。1-1の六回、無死満塁で、投手の岩田が右翼線へ3点三塁打。和田監督の守りを重視した采配が、逆に決勝点をもたらした。
岩田には代打を送る選択肢もあった。だが和田監督は、岩田の投球に信頼を置いていた。「まだまだ行ける。きょうに関しては、岩田にかけた」。打席に入る時にはどよめきが起こったが、岩田は一振りで歓声に変えた。
勝ちはしたが、打線に関してはまだ物足りない。2点差に迫られた直後の七回、1死から鳥谷が三塁打。しかし続くゴメスは遊ゴロ、福留は二ゴロで無得点。「1点返された後で、もう1点欲しかった」と、あえて苦言を呈した。
停滞していた打線にメスを入れた。好調の西岡を1番に、下降線だった上本を2番に入れた。その上本は2安打と復調の兆しを見せたが、指揮官は「状態が悪くなければ替える必要はなかった。あしたですね」と、まだ安心はしていない。
ただ勝利は、何にも勝る良薬だ。「選手は危機感を持ってやっているし、集中してやっている」。借金はまだ3つあるが、「いい試合をするのは大前提。結果にこだわって1日も早くマイナスを取り戻せるように戦っていきたい」。チームに刺激を与えながら白星をつかみ取る。
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