鶴岡ビックリV弾 藤浪完投も導いた
「ヤクルト1-4阪神」(14日、神宮)
プロ20年目、37歳のベテラン阪神・鶴岡が攻守にわたる活躍でチームを勝利へ導いた。
同点の五回先頭だった。1ボールから成瀬の129キロを捉えるとバックスクリーン右へ運ぶ勝ち越し弾にしてみせた。DeNA時代の2013年7月24日・中日戦(ナゴヤドーム)で山本昌から放って以来、移籍2年目にして初の本塁打は値千金の一発になった。「抜けてくれと思った。よく飛んでくれた」と照れ笑いを浮かべた。
あとは本業のリードで今季初コンビの藤浪を九回まで導くだけだった。試合前のブルペンでは本調子ではないと感じたという。五回までは150キロを超す直球がありながら空振りを取れたのはわずか4球だけ。それが、鶴岡のリードによって六回以降は抑えるだけでなく、ボール自体もキレを増していった。山田バッテリーコーチをして「藤浪が持っている球種を幅広く使ってくれた」という巧みな配球で二回の畠山の一発のみに封じ込めた。
投げ終えた藤浪は「面白かったです」と笑顔になった。梅野にも藤井にもない鶴岡ワールドに魅せられた。昨季も10試合で6勝1敗、防御率2・61と抜群の成績を出した名コンビ。鶴岡は「相性?どうですかね」とまた笑顔を見せていた。