和田虎“惨”連敗…打線テコ入れ実らず

 「阪神0-8巨人」(19日、甲子園)

 こんな惨敗では涙も出えへん。阪神はマット・マートン外野手(33)を公式戦では昨年9月11日・巨人戦以来となる、今季初めての1番に置く新オーダーで臨んだが不発。三回には鳥谷敬内野手(33)の失策が失点に絡むなど、攻守に精彩を欠いたチームは完封で3連敗を喫した。宿敵・巨人に対しても4連敗。広島と同率最下位に転落した。もう、だれか何とかしてぇ~。

 屈辱的なスコアが記される。わが家に戻ったタイミングで新たな一手を打っても、結果につながらない。思わぬミスも出た。重すぎる完封負け。和田監督は、試行錯誤の中での敗戦を振り返った。

 「打順を含めて打開しようとしている。(マートンの1番は)どうやって点を取るかというところで」

 先週末の中日3連戦では計3得点。それも踏まえて、菅野攻略の刺客としてマートンを1番に据えた。シーズンでは昨年9月11日の巨人戦以来の1番で、平田ヘッドも「出塁率に期待して」と説明。試合前まで出塁率・289で、5試合連続安打中。昨年の菅野との対戦も6打数3安打と相性も良かったが、4タコに終わり、首脳陣の打開策は実らなかった。

 「今、ビハインドからはね返すというかそこらへんが足りない」と和田監督。2点を先制された直後の二回、先頭の福留は左前打で出塁したが、後が続かない。先制されると余計に重さを感じさせる流れ。そこに守備のミスも重なった。

 三回2死二塁からの亀井の打球が、わずかにイレギュラーしたところを鳥谷がファンブル。そこから3失点し、鳥谷は「(イレギュラーは)全然関係ない。アウトにしないといけなかった」と反省した。高代作戦兼内野守備走塁コーチは「日頃よく守ってくれてるから責められない」とかばったが、流れを失う痛いプレーとなった。

 最近5試合で19打数2安打、打率・105と低迷する鳥谷の打順変更の可能性を問われると「鳥谷とマートンがやってくれないと。一人がどうこうではなく全体がね」と指揮官。伝統の一戦で観衆3万7446人は寂しさが残る。「8-0になっても、スタンドのファンは応援してくれている。それに応えられるように」。力を込めたが、厳しい状況であることは間違いない。

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