虎助っ投初!呉昇桓2年連続20セーブ

 「阪神4-2ヤクルト」(21日、甲子園)

 危なげなく最後を締めくくった。2点リードで迎えた九回。自信に満ちあふれた表情で阪神・呉昇桓がマウンドに上がる。先頭のデニングを三飛、続く森岡を中飛、代打・ユウイチは内角高めの148キロ直球で二ゴロに封じた。リーグ単独トップの20セーブ目。表情を変えずクールに引き揚げる守護神に、スタンドから大きな歓声が注がれた。

 阪神の外国人投手では、史上初の2年連続20セーブ到達だ。久保田、藤川とともに勝利の方程式「JFK」を形成したウィリアムスも記録していない偉大な数字。それでも呉昇桓は「シーズン中なので自分の中では深い意味はない」と多くは語らなかった。

 1回無失点で締めた20日・ヤクルト戦から連投となったが、スタミナに自信を持つ男にとっては何の問題もない。3日・ロッテ戦から8試合連続無失点で、防御率は1・91。安定感あふれる投球が続いている。

 右腕の脳裏にあるのはチームの勝利だけだ。今後、ストッパーとしてフル回転する可能性が高いが、望むところだ。この日、チームは3連勝で勝率5割に復帰した。右腕は「すべて勝つに越したことはない。このまま連勝を続けていきたい」と力強く誓った。

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