呉昇桓きっちり球宴!救援3人斬り
「オールスター・第2戦、全セ8-3全パ」(18日、マツダ)
威力十分の石直球で押し込んだ。5点リードの九回。球宴初出場の阪神・呉昇桓は前の打席で本塁打を放った森友と向き合った。フルカウントからの6球目。オール直球勝負の締めは147キロ。高々と打ち上がった打球は、左翼・丸のグラブに収まった。
続く清田は148キロ、今宮も150キロで3者連続左飛に打ち取り、試合後の石仏はホッとした表情を浮かべた。
「今日は勝っている試合で、最後投げさせてもらい光栄ですし、ヒットも打たれず、点も取られず、しっかり投げられて良かった」
偉大な先輩たちに続いた。過去、日本の球宴に出場した韓国出身投手の初登板はすべて無失点。宣銅烈、趙成ミン、具臺晟、林昌勇。試合前は「オールスターなんだから、プレッシャーをかけないでよ」と苦笑いしていたが、見事にはね返してみせた。
15日は33歳のバースデー。今年も韓国から多くの友人が祝福に駆けつけてくれた。誕生日にビール、焼酎を混ぜた“爆弾酒”を飲むのが韓国の伝統。「今年も飲んだよ」と厳しくも、懐かしい味で本来の力を取り戻した。
前半戦は24セーブをマークしたものの救援失敗が4度。「いい気分転換になりました。これをきっかけにして、後半戦もしっかり投げていきたい」。韓国No.1クローザーの真価を発揮した夜。後半戦へ光を見いだした。