和田監督が異例指令 江越よ“三振しろ”

 阪神の和田豊監督(52)が27日、好調な新人・江越大賀外野手(22)に異例の“三振指令”を出した。豪快なフルスイングが持ち味のルーキーは2試合連続本塁打など、勝負どころで印象に残る活躍を見せている。28日からは最下位の中日と2連戦(ナゴヤドーム)。指揮官は長所を伸ばすためにも多少のミスには目をつむり、成長を後押しする方針だ。

 結果は恐れるな。小さくまとまるな。フルスイングを忘れずに大きく育て-。名古屋へ移動前の新大阪駅。和田監督は、江越に呼び掛けるように言った。

 「三振はいくらでもしてくれたらいい。ゴメスも昨年相当、三振したけど、勝負どころで打ったり、そういうことのインパクトの方が強いだろう?気にして持ち味をなくしてほしくない」

 定位置をつかんだわけではない、ドラフト3位ルーキーに向けた異例の“三振指令”。現状では江越の打撃に粗さは否めない。20試合で打率・167。10安打を上回る20三振。21日の1軍昇格からの5試合でも打率・333と好調ながら、6安打に対して6三振だ。

脳裏に力強い打球

 しかし和田監督の脳裏には三振以上に、フルスイングから放つ力強い打球が焼き付いている。24日のDeNA戦では球団の新人としては80年の岡田(本紙評論家)以来35年ぶりとなる2試合連続本塁打。印象的な活躍に可能性を感じ取っている。

 「そういう(経験不足という)意味でも場数を踏ませないと。バットを思い切り振ることはやめてほしくない」。球団の日本人野手では数少ないパンチ力を持つ和製大砲。成長過程のもろさには目をつむり、長所を最大限に伸ばす方針だ。

 走塁や守備でも課題は多い。特に守備面では、甲子園の浜風に惑わされることもあれば、25日のDeNA戦での適時失策のように状況判断を誤ることもあった。

 それでも指揮官は「これで落ち込むような、そんなことじゃダメ」と発奮を促してきた。「彼の場合は打つだけじゃなくて守備も足もあるわけだから。いろんなことを勉強中だからね」。もがきながら正中堅手への壁を突き破れ-。和田監督は若虎の脱皮を信じて、グラウンドへ送り出す。

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