マートンV撃 お得意さまの山井撃ち
「中日4-6阪神」(28日、ナゴド)
阪神・マートンがお得意さまを沈めた。三回一挙6点のビッグイニングは、テンション上昇中のヒットメーカーが主役を張った。福留の同点打の後、なおも1死満塁でゴメスが浅い中飛に倒れ、ビッグウエーブに乗れない。ここで1本出るか出ないかで試合の行方が大きく左右される局面だ。最後は「対山井」の精神的優位がモノを言った。
フォーク連投で追い込まれてから、内寄りに浮いたフォークをたたき割るようにスイングし、打球を遊撃手の後方へ落とした。勝ち越し2点打に、塁上でポ~ンと手をたたいた。
「チームがいい流れに乗っていたんだ。フォークが(内角に)入ってきたんだけど、打球がいいところに落ちてくれて良かったよ」 今季は山井に対して11打数5安打3打点。対戦打率・455とカモにする。中日戦では打率・318とセ・リーグの対戦別でヤクルトに次ぐハイアベレージだ。試合後「ソレハ ヨク ワカリマセン!」とおちゃめに笑ったが、「ココ ムシアツクナイネ!スズシイネ!」と、空調の効いたナゴヤドームは間違いなく好物なのだ。
「オツカレ~」。背番号9は球場を引き揚げるまでノリノリだった。球審の判定にナーバスになっていたシーズン前半のマートンはもういない。安打製造機のスイッチは勢いよく、オン!だ。