岩崎5敗目も先発5番手定着へ期待感
「阪神0-5ヤクルト」(2日、甲子園)
今季初勝利が遠い。0-0の七回。ヤクルト先頭・川端に安打された阪神・岩崎は「3巡目の壁」に挑んでいた。山田は三ゴロに仕留め、場面は1死二塁。得点圏に初めて走者を背負い、4番畠山と向き合う。カウント2-2からの7球目、内角を狙ったスライダーがわずかに中に入った。
打点王が失投を逃すはずなく、打球は瞬く間に三遊間を割った。痛恨の先制点献上も、試合後の左腕が悔やんだのは続く雄平のシーンだ。初球スライダーが真ん中に入り、右中間を破られる適時三塁打。勝負どころで粘れず、2点目を許した。
「(七回は)1イニングずつという気持ちでした。初球を簡単に打たれて悔しいです。体力的にはいけましたし、7回0点で帰ってくるのが1番いいんでしょうけど、1点で何とか踏ん張れなかったことが悔しいです」
今季7度目の先発も白星をつかめず5敗目を喫した。ただ、この夜の99球は先発5番手定着へ期待を抱かせる内容だ。持ち味の直球は打者の手元で伸び、スライダー、チェンジアップもコーナーに決まった。6回1/3を5安打2失点の結果に中西投手コーチは「よく投げた。低めに集めていたし、真っすぐがベース上に来ていた」と評価。再度の先発チャンスについても「当然ある」と明言した。
次回は9日・DeNA戦(横浜)の先発が濃厚だ。「全体的に課題としていたことはできたと思いますが、ピンチの場面でも同じように投げないと勝てるピッチャーになれないと思います」と岩崎。2年目の試練を乗り越えた先に、待望の勝利が待っているはずだ。