マートン先制V弾&4安打 100安打到達
「広島2-8阪神」(5日、マツダ)
阪神・マートンの一発が大勝劇の道筋をつくった。二回1死、中村恭のカーブが内寄りに入ると迷いなく反応した。体をクルッと回転させ、文句なしの放物線で左翼席まで運んだ。「甘い球をいいコンタクトでとらえられたね。第1打席のファーストストライクからいいスイングができたよ」。4試合ぶりの6号ソロで主導権をゲット。これが「猛打ショー」の幕開けだった。
五回に2番手の飯田から中前打を放ち、6年連続シーズン100安打に到達した。七回には永川のフォークを右前へ運び、今季8度目の3安打固め打ち。さらに八回には再び永川をとらえ、チーム15本目の安打を中前へ転がした。来日通算17度目となる1試合4安打は昨季8月5日ヤクルト戦以来、1年ぶり。「交流戦の後からずっといい状態が続いているよ」。最近5戦で21打数10安打、打率・476と量産態勢に突入し、リーグ戦再開時に・243だった打率を・283まで上昇させた。
この夜はゴメスも適時打を含む3安打と爆発した。G&Mの猛打賞そろい踏みは今季初。そして、今季18度目となるアベック打点で眼下の敵を圧倒した。
「自分たちのことじゃなしに、大事なことはチームが勝つことだから」。一時は代役獲得もささやかれた安打製造機が今、虎打線の中心に君臨している。