ゴメ弾!対策実った竜大野撃った
「阪神4-1中日」(13日、京セラ)
主砲の一撃なくして、勝利はなかった。二回、先頭の阪神・ゴメスが、中日・大野から左中間席へ先制の14号ソロ。「強いスイングをしようと思って打席に入った。本塁打になってよかった」。ベンチに帰ると、9日・DeNA戦の本塁打後にも見せたパフォーマンスを今成と披露し、喜びを分かち合った。
直球、スライダー、ツーシームと多彩な球種で攻められたが、いずれもファウルにし、甘く入ったスライダーを仕留めた。この日、試合前の打撃練習では、右方向への打球が多く見られた。「外角の球は右中間に、内角の球は左翼へ打ったよ」と説明したが、両サイドを使う大野対策であったことは明らか。相手を想定した入念な準備が集約された本塁打だった。
ゴメスの先制弾の後は七回まで無得点。結局、チームとして大野を打ち崩すことはできなかっただけに、和田監督は「あれがないとチームは手も足も出なかった」と、最大級の賛辞を贈った。
「いい投手。ツーシームにやられていた」と大野を評した背番号5。やられっぱなしで悔しければ、正々堂々とグラウンドでやり返す。それが猛虎の4番だ。