江越、同点弾!打点挙げれば10連勝
「ヤクルト3-7阪神」(14日、神宮)
逆転勝利への号砲だった。阪神・江越が走者をかえせば勝つ。不敗神話はまたも継続された。13試合ぶりの同点5号ソロを放ち、打点を挙げた試合は、ついに10連勝となった。
「(連勝は)知っているけど、意識はしていない。チームに貢献できているということは、いいかなと思う」
1点を先制された直後の三回無死。古野のカットボールをバットの先で捉えた。それでも力で押し込み、左翼席へ圧巻の弾道を描いた。「打った瞬間いったと思った」。バットを高々と投げると、ゆっくりと走り始めた。
7月29日の中日戦以来49打席ぶりの一発は、15打席ぶりの安打でもあった。
7月21日の1軍昇格後、めざましい活躍を見せていたが、最近は結果が出なかった。9日のDeNA戦から3試合連続無安打。13日の中日戦で18試合連続先発がストップした。
「練習は調子がいいんだけど…」。打撃内容は良くても結果が出ない。もどかしい状況が続く中、13日の練習で和田監督から助言を送られた。
「打席でいろいろ考え過ぎている。狙い球を絞っていけ。変化球を空振りすることを怖がって、打席で迷っているぞ」
指揮官からのメッセージもヒントに気持ちを整理。「きのう、監督に言われたことができた。久しぶりの安打が本塁打だったので、あした以降につなげたい」。手に残る感触は、気持ちも前向きにしてくれた。
駒大時代からプレーした神宮でまた思い出が増えた。同球場での本塁打は、東都大学野球秋季リーグの優勝を決めた昨年10月21日の中大戦で島袋(現ソフトバンク)からソロを放って以来。「ドラフト2日前だったのでよく覚えている」。江越は慣れ親しんだ球場から力強く再スタートを切った。