和田監督 胴上げ阻止&日本一も目指す
9月30日に今季限りでの退任が球団から正式に発表された阪神・和田豊監督(53)が1日、神宮室内での練習後に報道陣に対応。CS進出からの突破、そして日本一に向けた思いを口にした。まだCS進出が決まっていないこともあり、確実に指揮を執るのは現時点であと2試合。まずは2日のヤクルト戦で、胴上げ阻止のための勝利を目指す。
今は下を向いている時じゃない。まだ試合は残っている。区切りを迎えることになっても、感傷に浸るのはまだ先だ。和田監督はどん欲に日本一を目指す。あと2試合で終わるつもりはない。
「リーグ優勝は逃したけど、それ以外のすべてのチャンスがある。もちろんそういう(CS進出という)気持ちでね。(日本一の可能性も残っているが)まずそこに何としても行って、もう一回勝負する。それしかない」
前日、球団から今季限りでの退任が正式に発表された。それを受け、初めて口を開いた神宮室内の一室。「(発表が)あってもなくても野球には集中している。それとこれとは別の話」。優勝を逃した責任を取っての退任だが、自身の4年間を振り返るのはまだ早い。
「(去就で)世間を騒がせたというか、選手は戦っているので申し訳ない気持ちはある。最後まで全力を尽くして143試合を全うし、プラスアルファの試合ができるように」
現時点で確実に指揮を執るのは、2日のヤクルト戦と4日の広島戦だけ。3位以上が確定すればCS進出で、昨年に続く日本シリーズへの道も見えてくる。とにかくあと2つ。この日の降雨中止を挟み、まずはヤクルトの胴上げがかかる2日の試合だ。
「選手も胴上げを見たくないと思うし、何とか阻止する。(巨人敗戦でもヤクルトが優勝するため)神宮だけのことじゃないけど、タイガースファンにも見せたくないし、そういう気持ちでやりたい」
現段階では最後の神宮での一戦。ビジターであっても、いつも左翼から三塁側を黄色く染めてくれたファンのことを忘れていない。「全国のプロ野球ファンが注目するゲームになるからそういう中でしっかり戦いたい」。固めた決意と共に、最後の虎の意地を示す。