上本、快カ~ン!CS1軍復帰へ弾み
「フェニックス、阪神1-3DeNA」(5日、SOKKEN)
みやざきフェニックス・リーグが5日、宮崎県内で開幕。阪神はSOKKENでDeNAと対戦し、9月11日の広島戦(甲子園)で左太もも裏の肉離れを発症し、戦線を離脱していた上本博紀内野手(29)が実戦復帰。「1番・二塁」で先発出場し3打数1安打と、CSファーストSでの1軍復帰に弾みをつけた。
3週間ぶりに実戦へ戻ってきた背番号4が快音を響かせた。3点ビハインドの六回1死一塁。カウント1-0から三嶋の2球目、143キロ直球をジャストミート。三遊間を鮮やかに破るクリーンヒットで好機を広げ、チーム唯一の得点となる北條の中前適時打につなげた。
反省を生かしての安打だった。先頭で迎えた四回、ファーストストライクの2球目を打ち二ゴロ。中飛に倒れた初回に続いて2打席連続で凡退したが、3打席目で結果を残した。掛布DCは「(バットの)ヘッドの利かせ方がよかった」と称賛。「最近指摘しているんだけど、よくできていたよ」。師の教えに結果で応えた。
一方で守備機会は五回1死一、二塁。三嶋の犠打による送球を捕球したのみ。「別に不安はない。不安があったらゲームに出てないでしょ。無理して出るような時期でもないし」と掛布DC。上本も「問題はないです」と手応えを口にした。
上本が9月12日に登録抹消されて以降、チームは首位を陥落し、優勝を逃した。チームトップの19盗塁を決めていた選手会長を失った代償は大きかった。3位確定のため最低でも引き分け以上が必要だった4日の広島戦(甲子園)も0-6で敗戦。自力でのCS進出の可能性が消滅した。
8月4日の広島戦(マツダ)守備で発症した左上前腸骨棘(こつきょく)亀裂骨折に続く2カ月連続の戦線離脱。今季絶望の可能性もあったケガだったが「(意識したことは)特にないです」と無心でリハビリに取り組んできた。復帰2戦目の6日・斗山戦(清武第二)は4打席立つ予定でさらに状態を上げる。
CS進出には広島の引き分け以下が絶対条件。だが「自分のやるべき事をしっかりやるだけ」。他は関係ない。全力を尽くし、吉報を待つ。