下剋上男・西岡が気合「やるしかない」

 「CSファーストS・第1戦、巨人3-2阪神」(10日、東京ドーム)

 悲壮感を漂わせても決して下は向かない。阪神・西岡は真っすぐに前を見つめて、あえて力強く話した。

 「後がないんでね。やるしかない。どんなせこい勝ち方でもなんでもいい、とにかく1点でも相手より多く取るだけ。落ち込む必要ない。反省とかは全部終わってからでいい」

 初戦で王手をかけられ沈むチームを鼓舞するように言葉をつなげた。振り返っても仕方がない。第2戦に勝たなければ終わってしまう。だから勝つことだけに集中しようと訴えた。

 きっちり仕事をして見せた。七回、1点差に追い上げ、なお1死一、三塁に藤浪の代打で登場。カウント2-1からマイコラスの4球目、138キロの直球をセンターへ運ぶ同点犠飛。

 「六回、七回は先発投手が疲れてくるころ。代打なんでね。データとか関係なく打てる球を1球で仕留めるだけですから」

 今季の対マイコラスはわずかに3打席で無安打。負のデータに見向きもせず、狙い球を仕留めることだけに集中した。それでも「その前の球を打ち損じたのが悔しい。今、一番、状態も上がってきたし、できることをやるだけ」と話した。

 ロッテ時代の2010年には3位から日本一の下克上を成し遂げた経験を持つ。今はこの男の存在が頼もしい。

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