金本監督、大砲候補・陽川に初指導

 陽川に打撃指導する金本監督(撮影・棚橋慶太)
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 阪神・金本知憲監督(47)が28日、甲子園での秋季練習で陽川尚将内野手(24)を初指導した。ティー打撃の際には自ら素振りを行うなど、腰の回転に修正を施した。監督就任会見で名前を挙げ、期待を寄せる大砲候補。キャンプでも根気よく指導を行い、猛虎を支える長距離砲に育てていく。

 快音を残した打球は勢いよく伸び、何度もフェンスを越えた。左翼席中段への着弾もあれば、この日の右打者で唯一、右中間席に叩き込むアーチも披露。「結構飛ばしとったね」。金本監督は、そう言って陽川のフリー打撃を振り返ったが、満足はしていない。

 「(今の打ち方では)一定に振るところに(ボールが)来ないと、強い球は打てない。フリーバッティングの球なら、いくらでも打てるけど。フリーバッティングなら高校生でも打つからね。そこで打って満足しても、自己満足にしかならない」

 この日から、フェニックス・リーグ参加メンバーも秋季練習に合流。金本監督にとって、陽川のバッティングをチェックするのは就任後初めて。飛距離は出ていたが、あくまでフリー打撃でのことだ。試合の中で、同じバッティングができるかどうかは分からない。だから、試合で打てるように直していく。

 「腰の回転がね、今の回転だとパワーロスが大きいというか、多いというか」と指揮官。はっきりと見えた陽川の修正点は、腰の使い方。ただ、「腰の回転、そこだけでガラッと変わるからね、選手は」と、そこがうまく使えれば、化ける可能性は十分にある。だから、マンツーマンの指導にも熱がこもった。

 フリー打撃後のティー打撃では、言葉だけでなく、身ぶり手ぶりの矯正の中で自ら素振りも行い、手本を見せた。監督就任会見の中で、大砲候補として名前を挙げた期待の若手。陽川は「腰が浮いているから平行に打てていない。まだやり始めなので」と振り返ったが、意欲は十分だ。

 チームの変革に挑む中、大砲の育成を自らに課す。もちろん、愛を注ぐのは一人だけじゃない。別メニュー組ながら秋季キャンプに参加する山本、石崎、金田、横山らには「安芸に一緒に行って、いい雰囲気の中でやろう」と声をかけた。選手個々の指導と並行して、チーム一丸の雰囲気にも気を配り、戦う集団をつくり上げる。

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