金本監督指令!藤浪よスーパーエースに
阪神・金本知憲監督(47)が29日、藤浪晋太郎投手(21)に対して「パワーアップ指令」を出した。描くイメージは米大リーグのレンジャーズ・ダルビッシュやヤンキース・田中であり、「スーパーエース」に育ってもらいたいとの思いがある。求めるレベルの高さは期待の表れ。そのためにも、ウエートトレーニングによる肉体改造の重要性を説いた。
もっと上を目指せる。日本のスーパーエースに育ってほしいから、期待も限りなく大きい。金本監督は、藤浪にさらなるパワーアップを求める。さらなる進化に不可欠なものだと感じているからだ。
「それを求めている。筋肉で体重を増やすという。筋肉量を増やすとスタミナも出るらしいし。球の重さもあるだろうし、下半身が強くなって安定すればコントロールも増すだろうし。腰のキレ、体幹も強くなってね」
報道陣を前に説いた「鉄人化」のススメ。藤浪自身、オフの課題にウエートトレーニングを掲げ、3キロ増の95キロを目標体重に設定しているという。金本監督も藤浪の意識を把握しているが、期待値が高いからこそ口調に熱を帯びた。
「ダルビッシュは他を圧倒してた球を投げてたし最近ならマー君(田中)か。(24連勝した)2年前とか、そこにいってほしいというのは藤浪に対してもどうしても思うよね」
金本監督は現役時代の2010年に、日本ハム在籍時のダルビッシュと合同トレを行った。右腕の意識の高さを肌で感じ、いかにしてウエートトレで肉体改造に励んだかを知っている。スーパーエースへの過程を知るからこそ、同じか、それ以上のものを求めたい。
「別次元のものを求めたいから。ワンランク、ツーランク上のもの。バッターで言えば3割30本じゃなしに、3割5分、50本ぐらいのね。それぐらいの思いはあるから。(投手なら)昔で斎藤雅樹さん(現巨人2軍監督)とかがそうだし、2年連続20勝とかね」
今季は14勝で、3年連続2桁勝利を記録した右腕。この日から秋季練習に合流したが、20日の集合日に意欲は確認済み。来季も投手陣の中心であることに変わりはない。
「(面談で)『何か嫌なことがあったり、気に入らないことがあった時にふてくされたら終わりだよ』という話はした。『それは許さないから』と。本人も自分では分かってる。『そうなる気は全くありません』とね」
チームの変革を進める金本監督。猛虎の未来のため、藤浪とも二人三脚で歩んでいく。