金本監督が来季開幕投手“競争指令”

 阪神・金本知憲監督(47)が6日、来季の開幕投手に関して投手間での「競争指令」を出した。能見やメッセンジャー、岩田らと共に、藤浪への期待は高く、開幕投手としての資格は十分にある。開幕戦は3月25日の中日戦(京セラドーム)。競争の中で、投手としての強い気持ちも見極めながら判断していく。

 今の時点で、誰に開幕のマウンドを託すかは決まっていない。白紙状態だからこそ、チャンスは広がっている。だからこそ、こだわってほしい。金本監督が求めるのはそこだ。争い、勝ち取っていく気持ちが見たい。

 「みんな、自分がエースと思ってほしい。メッセンジャーなんか『来年の開幕は俺だ』と(帰国時に)言っている。それぐらいの気持ちを能見、岩田、藤浪にも持ってほしい。持たないと」

 今季も先発4本柱として戦った4人が、開幕投手の「競争指令」に該当する投手となってくる。メッセンジャーは今年も含めて2度、能見は過去3度経験した。実績を考えればその2人が抜けているが、岩田はもちろん、今季チーム最多の14勝を挙げた藤浪も当然候補。名前は未定ながら、理想像はある。

 「今の時代、球数とか中5日だから代えてくれというのが、日本の野球界にある。意気に感じて『全部投げます』『呉昇桓休んでください』ぐらいのハートを持って、やってほしい」

 金本監督にとって、そういった気持ちは全投手に求めるもの。その上で、「開幕投手=エース」の構図を考えれば、開幕を任せる投手には不可欠なものでもある。期待を寄せる藤浪に関しては「そういうハートは持っている」と話す。今季、評論家の立場で、終盤まで投げ抜く姿を何度も見てきた。資格は十分だ。

 もちろん、今のままでいいわけではない。秋季練習中にも話したように、藤浪に求めるものは「(普通より)もっと高い」と言う。並の投手で終わってほしくない。日本を代表するようなスーパーエースに育てたい。

 「彼の能力を考えた時に、今のままでいいという人はいない。誰もが高いレベルを求めると思いますから」

 この日、チームはキャンプ最初の休日で、藤浪も静養につとめたもよう。金本監督自身、7日からの第2クールも不在となるが、戦いは既に始まっている。今キャンプ、そしてオフ期間での成長を強く願っている。

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