金本監督獲得要請!高橋聡は「ジェフ」

 「阪神秋季キャンプ」(12日、安芸)

 秋季キャンプに再合流した阪神・金本知憲監督(47)が12日、中日から国内FA権を行使した高橋聡文投手(32)について、自ら獲得へゴーサインを出していたことを明かした。指揮官は現役時代苦にした左腕を「ジェフ・ウィリアムスのようだ」と表現するなどメンタル面を絶賛。交渉解禁日となったこの日、高野球団本部長が高橋聡と接触し、正式にオファーしたことも判明した。14日に大阪市内で獲得交渉が行われる。

 8日ぶりに土佐の空気を吸った金本新監督は鳥取でトレーニングに励む「恋人」に思いをはせた。練習終了後、取材に応じ、国内FA権を行使した中日・高橋聡について初めて言及。「『手を挙げたら、いってください』と言いました」と、自ら球団フロントに獲得を要請したことを明かした。

 交渉解禁のこの日、球団は高橋聡との交渉を14日に大阪市内で設定したことを発表。球団幹部が、日付の変わった12日午前0時過ぎに「恋人」に直接電話を入れ、正式オファーしたことも判明した。指揮官はこれを受け、「できるだけ補強せずに勝つのが理想ですけど、本当に足りないところは補強しないといけない」と説明。補強ポイントに合致した左腕の獲得を熱望した。

 「昔、球が速かった。どちらかと言えばガッツあるタイプ。負けん気が強くて、向かっていくというね。そういう意味ではジェフ・ウィリアムスみたいな感じかな。メンタルとしては、ジェフみたいにグイグイ向かっていくタイプという印象があります」

 現役時代、通算20打数4安打と封じられたFA左腕について、特にそのメンタルを絶賛。印象深いマウンド度胸を、03、05年と2度のリーグ制覇を分かち合った助っ人左腕になぞらえ、これ以上ないラブコールに代えた。

 就任会見で「勝ちながら再建すること」を公約に掲げた。安芸のブルペンに足を運べば有望な人材に期待感は膨らむ。若手の底上げ、現有戦力で勝ちたい信念はブレないが、理想論だけでは勝てない現実も直視する。今季、1年を通じてブルペン待機した中継ぎ左腕は33歳の高宮1人。来季、福原は39歳で開幕を迎え、安藤は38歳。依然、呉昇桓の去就も定まらない中で最善策を模索することも重要な任務になる。

 「中継ぎは左は最低2枚、多ければ3枚…いれば大きいと思う」。反補強論者の金本監督が「本当に足りないところ」を埋めるため、「和製ジェフ」に白羽の矢を立てた。

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