ドラ4望月の野望“火の玉”投げたい
阪神は16日、ドラフト4位で指名した望月惇志投手(18)=横浜創学館=と横浜市内のホテルで入団交渉し、契約金4000万円、年俸500万円で仮契約を結んだ。4年ぶりとなる阪神復帰が決まった藤川球児投手(35)を憧れの選手としている望月。同じチームで投げられる喜びをかみしめた。
仮契約を無事に終えた望月は、晴れ晴れとした表情で思いを語った。「藤川球児選手のような球の軌道を目指してきました。どう意識したら、あの軌道のボールを投げられるか気になっています」。18歳の心の中は、藤川に聞きたい事でいっぱいだ。
ずっと憧れていた選手だった。きっかけは高校1年時の授業でボールの回転数について調べた事。ふわっと浮き上がるような直球を投げるのに必要な回転数は捕手のミットに届くまでに44回転以上だと知り、当時カブスに移籍したばかりの藤川はそれを投げていた。800字のリポートで、そのすごさをまとめた。
最も参考にしたのは右腕の使い方。「腕の通る位置や、体の縦回転を意識する部分ですね」。結果、直球は最速148キロをマーク。甲子園出場はならかったが、プロ入りの夢をかなえた。
北村スカウトは望月について“ツキ”を持っている男と評す。「2つ上には藤浪がいて、憧れの球児が返り咲いた。恵まれていますね」。プロで大成するには実力だけでなく、運も必要。その要素があると判を押す。
「一日でも早く1軍に上がってチームの柱になれるようになりたい」。望月が強運も味方に付け、プロの第一歩を踏み出した。