若トラ10選手が広島で鉄人トレ合宿
異例の大派遣だ!阪神の若手10選手とトレーナー6人が今月末、広島市内のトレーニングクラブ「アスリート」に派遣されることが20日、正式に決まった。金本知憲新監督(47)が新人時代から現役引退まで21年間通い詰めた同ジムで若虎が1泊2日の合宿を張り、平岡洋二ジム代表(52)の指導を受ける。指揮官が掲げる意識改革の第1弾が早くも実行に移される。
球団史上、ハードルが高かった画期的なプランが実行されることになった。金本改革の第1弾とも言えるトレーニング遠征がそれ。指揮官が広島入団時から一流への礎を築いた広島市内のトレーニングジム「アスリート」へ、将来を嘱望される大量10選手が派遣されることがこの日までに決定。金本監督の師匠で同ジムの平岡代表が若虎に鉄人トレーニングのイロハを授ける。
同ジムに入門するのは伊藤隼、梅野、江越、北條、植田の野手5人と歳内、松田、石崎、守屋の投手4人。さらに、平岡代表をトレーニングコーチに招く亜大からドラフト6位指名された新人の板山も加わる予定で、1泊2日の合宿を張る。
対象者は選手にとどまらない。球団トレーナー6人の帯同も決まり、平岡塾の指導法を積極的に取り入れることでチームに還元していく。そして最大のサプライズは金本監督自らが視察に訪れること。参加選手にとって緊張感のあるぜいたくな2日間になりそうだ。
アスリートの門下生といえば、金本監督のほか新井、丸ら広島の主力、日本ハムの中田やソフトバンクの柳田、DeNAの梶谷ら名選手がずらり。10年1月にはダルビッシュが「金本さんのトレーニングを学びたい」と遠路入門するなど超一流を育む名門ジムだ。
ウエートトレーニングに関して金本監督は「メニューの一貫としてある程度、強制力を持ってやる」と、チームの意識改革を促す方向性を打ち出し、秋季キャンプに平岡代表を招き、講習会を開いた。今回の広島合宿に参加する江越はこの日「広島へ行きます。安芸での講習会であらためてトレーニングの必要性を学べた。筋力をつけてから成績が伸びた選手が多い」と、今オフ筋力強化によって2キロ増を目標に定めた。10人の精鋭たちが鉄人ジムの門をたたき、新境地を見いだす。