ドラ1高山、不言実行で「金本色」に

 阪神は25日、ドラフト1位で指名した高山俊外野手(22)=明大=と東京都内のホテルで入団交渉に臨み、契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1500万円(推定)で仮契約した。高山は「不言実行」を胸に、1年目シーズンへ挑む覚悟を強調。「金本色」に染まり、新生タイガースの一員として日本一を目指す。背番号は未定。

 高山には決して揺るがない信念があった。新人王、将来的なトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)の期待もかかるアマ球界屈指の好打者。目指すところは高く-。しかし、会見場で報道陣が目標を問うても、口を開くことはなかった。「不言実行」。神宮の申し子となった22歳の強さはここにあった。

 「今までそういう目標を言って、目指してやってきたことはありませんでした。先に目標を立ててやるよりかは、入ってから一生懸命やることが大事だと思っています」

 小学1年から始まった野球人生。無名だった中学時代から日大三に進み、日本一を達成した。大学では東京六大学リーグ通算131安打の新記録を樹立。「不言実行」の信念を貫いてきたからこそ、輝かしい結果を残すことができた。目の前の1球、1打席に全力を尽くすことが、成長への近道だということを学んできた。

 一方、何度も繰り返したのは金本監督への思いだった。

 「長距離打者を目指していくことになります。金本監督のような選手になれるように、一から勉強していきたいと思っています。監督に『こいつを使いたい』と思ってもらえるように、チームの戦力として1年目から試合に出ることが一番大切だと思いますので」

 24日の球団納会。指揮官は若虎へ定位置奪取の公開指令を行った。「超変革」のスローガンの下、動き出している猛虎のことは報道などでチェック。「金本色」に染まることがプロとしての第一歩だと心得ている。現在は「入寮までには100%で野球ができるように」と、10月26日に手術を受けた右手有鈎骨(ゆうこうこつ)のリハビリに励んでいる。

 「神宮の安打製造機」は冷静だ。金本阪神の象徴となるべくじっくり牙を研ぎ、勝負のときを待っている。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス