矢野コーチ虎で育てる!未来の侍捕手
阪神・矢野燿大作戦兼バッテリーコーチ(46)が29日、侍ジャパンのメンバーに選ばれる捕手を育てることを誓った。矢野コーチは「プレミア12」に出場した日本代表のバッテリーコーチを務めたが、メンバーに阪神の選手はいなかった。将来的に日の丸を背負える捕手育成を目指す。
正直な思いを口にした。「さみしいよね、やっぱり」。初めて開催された国際大会「プレミア12」の日本代表メンバーに、阪神選手は誰もいなかった。唯一、藤浪が選出されていたが、右肩炎症で辞退。野手は誰も選ばれていなかった。
「選ばれる選手がいたらうれしい。ああいう試合はなかなか経験できない。すごく勉強になるし、今後の野球人生につながっていく」
選手として08年に北京五輪を経験したからこそ、分かることがある。国際試合でしか味わえない緊張感や1球の怖さ。その中でしのぎを削ることが、驚速の成長を促す。
「(経験は)絶対に生きる。より意識が高まったり、こういうボールは日本人に通用するけど、外国人には通用しにくいとか」
国際試合では、普段プレーしていない球場で戦うことが多い。チームメートの多くは、普段は敵として戦っている。そのため「集まったピッチャーと短期間でコミュニケーションを取れるのか。球場、風。(神経を)研ぎ澄ませてやる必要がある」。対応力を身に付ける絶好の機会だ。
今季開幕マスクをかぶった梅野には、来季は正捕手奪取、そして将来的には侍ジャパン入りの期待がかかる。だが「梅野だけと思っていない。誰でも」と、あくまでも横一線を強調した。
「チームのレギュラーにならない限り、そういうところ(侍ジャパン)に選ばれない。1年間しっかり出るキャッチャーでないと」
特別扱いは一切しない。まずはチーム内での正捕手を勝ち取るよう、誰に対しても求めている。
「タイガースの選手がたくさん呼ばれるように。自分の部門で言ったらピッチャー、キャッチャーを育てていきたい」。日の丸を背負える捕手育成に力を注ぐ。