呉昇桓“本音”は「6対4でメジャー」
阪神との2年契約が満了し、保留選手名簿から外れた呉昇桓投手(33)が2日、自由契約選手として公示された。韓国サムスン時代からメジャー挑戦を夢に掲げてきた右腕の去就については、これまでさまざまな情報が飛び交ってきたが、韓国で呉昇桓と接触したチーム関係者がこの日、本人が「6対4でメジャー」と語ったことを明かした。
去就が注目される石仏の周辺が、日に日に騒がしくなってきた。今季で阪神との2年契約が切れる呉昇桓は、11月30日提出期限の保留選手名簿から外れ、この日、自由契約選手として公示された。阪神が期限内に再契約できずフリーエージェントの身分となったことで、かねて呉昇桓が「夢」と語ってきたメジャー挑戦への機運が高まっていると見る向きが出ている。
2年連続最多セーブを挙げた守護神の動向は、金本阪神にとって今オフ最大の焦点。球団は長期戦も視野に粘り強く残留交渉を継続することになるが、香田投手コーチが報道陣に「誰か会いにいって調査してきてよ」と話したように、来季構想を練る現場にとっては気が気でない状況だ。
シーズン終了後からこれまで、さまざまな臆測が飛び交っていたが、この日、本人の意思が初めて明らかになった。11月に渡韓したチーム関係者が呉昇桓と接触し、本人の気持ちを確認したところ、阪神にとって頭の痛いアンサーが返ってきたという。
「今の気持ちは6対4でメジャーです」
この衝撃的な発言を伝え聞いた球団幹部は「交渉ごとは何があるか分からない。(代役投手の)リストはありますが、ウチにとっては絶対に残ってほしい選手。最優先で考えなければならない」と表情を曇らせた。
地元韓国でもメジャー挑戦をあおる報道が主流で現地の一部メディアは1日、「呉昇桓はエージェントであるスポーツインテリジェンスグループのキム・ドンウク代表とともにMLBウインターミーティングに参加するため、今週末ごろに渡米する」と打電した。
さらに、メジャー球団スカウトのコメントとして「彼に対するメジャー球団の認識は変わった。自由の身になったというのが、メジャー進出に肯定的な影響を及ぼす」と紹介している。わずかにメジャーへ傾いた呉昇桓のハートを再び揺り動かすことができるのか。阪神には試練の12月になる。