福原自己最高1・5億!守護神も任せろ
阪神・福原忍投手(38)が3日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3000万増の1億5000万円でサインした。プロ17年目で自己最高年俸となった。チーム最年長右腕は、呉昇桓投手(33)がメジャーへ移籍した場合、守護神起用を受け入れる意向を示した。
動じることはない。契約更改交渉後の会見。メジャー移籍の可能性がある呉昇桓の話題になると、福原は頼もしい言葉で、その場を落ち着かせた。
「僕は言われたところでしっかり調整するだけなので。そのときは頑張ります」
99年のルーキーイヤーから抑えを経験し、守護神の重圧は誰より理解している。七、八回を任されるセットアッパーとも、またひと味違うという。
「試合を締めるという部分で違う。チームの勝ち、ピッチャーの勝ち、バッターの勝利打点もあるので。締めることが大事だから」
まさかの展開も覚悟はしていた。レギュラーシーズン終了後には「(存在は)大きいし心強い。できれば一緒にやりたい気持ちはあります」と残留を熱望しつつも、「でもそれは自分がどうこう言えるアレでもないですし…」と石仏の心情を思いやっていた。
香田投手コーチは1日、呉昇桓が退団した場合、藤川を守護神起用する可能性があることを明かした。2日には藤川も「やれと言われればやります」と話したが、2年前に手術した右肘の状態に気を配る必要がある。同コーチは福原に「負担はかけたくない」と話す。ただ投球術は年々、円熟味を増している。
2年連続最優秀中継ぎ投手に輝いた今季も大車輪の活躍だった。61試合の登板で6勝4敗1セーブ、33ホールド、防御率3・02。3000万増を勝ち取り、5年連続アップとなる自己最高1億5000万円でサインした。球団の信頼も絶大で、高野球団本部長は大幅増に「今年の活躍と、今までやってきたことに報いたいと思いました」と功労者に敬意を表した。
ルーキーイヤーには9セーブ、2年前の13年も14セーブをマークした。福原は「もっとストレートの質を高めていきたい。チームがリーグ優勝できるように頑張りたいです」と力を込めた。バラ色のオフ。守護神不在の危機に陥り、あらためて、存在の大きさがクローズアップされている。