呉昇桓 返答期限は11日!早期決着へ
阪神・四藤慶一郎球団社長(55)は3日、残留要請している呉昇桓投手(33)に対し、MLBウインターミーティングが終了する11日(米国時間10日)を返答期限に設定していることを明かした。「今すぐにでも答えがほしい」と呉昇桓サイドに向けて要望。長期化すれば来季布陣への影響は必至だったが、阪神側は早期決着を決断した。
阪神の保留選手名簿から外れ、2日に自由契約選手として公示された呉昇桓について、残留要請を継続する球団側が返答期限を設定した。この日、四藤社長が交渉の見通しを初めて明らかにした。
「(期限は年内?)いえ、そこまでは待てないですよ。可及的すみやかに、いますぐ答えがほしいと考えています。(ウインターミーティング後か?)それくらいまでには」
韓国サムスン時代から「夢」と公言してきたメジャー挑戦か阪神残留か。11月に韓国で呉昇桓と接触したチーム関係者によれば、渦中の男は「6対4でメジャー」と話したという。かねて金本監督が「スンファンありきで計算している。(流出なら)困ってしまう」と残留を切望しており、朗報を待つ身ではあるが、有事も踏まえながら16年度の布陣を固めなければならないチーム事情を考えれば、交渉を無期限に継続するわけにもいかない。
韓国の一部メディアは1日、「呉昇桓はエージェントの代表とともにMLBのウインターミーティングに参加するため、今週末に渡米する」と報道。日本時間の8日~11日(現地時間7日~10日)にメジャー30球団と代理人らがテネシー州ナッシュビルに集うMLBの一大イベントで何らかの方向性が出るものと考えられるが、阪神は最長でもウインターミーティングが終了する11日までの返答を呉昇桓側に求めるようだ。
MLBの一部スカウトが「今オフはリリーフのFA選手が少ない。日本で活躍したリリーフ投手に注目している」と発言しているように、既に複数のメジャー球団がNPBの2年連続最多セーブ右腕の調査を進めてきた。
阪神の今季年俸は推定3億円と見られ、相応の増額を条件に残留交渉していることは間違いない。メジャー球団がこれを超える破格条件を提示すれば流出が現実味を帯び、予断を許さない状況だが、高野球団本部長はこの日、「何か変化があればお話しします」と語るにとどめた。既に複数候補が挙がる代役のリストをにらみながら、阪神は最悪のシナリオも直視。長期戦と見られていた守護神問題はここからの1週間で決着を見そうだ。