太れ鳥谷!金本指令4キロ増で超進化や
阪神・鳥谷敬内野手(34)が4日、西宮市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸4億円でサインした。メジャーへの気持ちを封印し、5年総額20億円の大型契約を結んで臨んだ12年目シーズンはリーグ3位。金本知憲監督(47)の「肉体改造指令」を受け、今オフは82キロから4キロの増量を目指す。新生タイガースの主将として、来季こそ日本一に導く。(金額は推定)
チームスローガン「超変革」の下、鳥谷は「超進化」する。143試合で打率・281、6本塁打、42打点。今季は、度重なるケガもあり苦しいシーズンだった。それでも、この現状に目をつぶることなどできない。金本監督からの指令を受け、新生猛虎の主将が肉体改造の冬に身を投じていく。
「監督から『体重を増やして、少しパワーアップしたらどうだ』と言われました。ホームランの数もそうですし、スピードも維持して盗塁数も増やしていこうということです」
就任会見から一夜明けた10月20日の甲子園クラブハウス。指揮官は、鳥谷に「物足りなさ過ぎる」と痛烈な言葉を浴びせた。現状に満足するな-。虎の顔であるべき人間だからこそ、心を鬼にして厳しい態度で向き合う。そんな監督の熱い気持ちは、背番号1にもしっかりと届いていた。
「ランニングなり、トレーニングのやり方を変えて、どうやったら一番いいかを考えながらやっていきたいですね。いろいろなことにチャレンジして、自分自身を超えていくことが必要になってくると思います」
現状の82キロから4キロアップが目標だ。だが、あくまでも俊敏に動ける体を維持しながらの増量を目指す。プロ入り以来、本格的に体重増に取り組んだことがないため不安も多い。食事面の配慮もより一層重要になるだろう。来季35歳を迎える男の新たなチャレンジ。栄冠を手にするため、力強く進んでいく。
「お前が変わらないとチームは変わらない」
指揮官の言葉が、鳥谷の心に突き刺さる。「(リーグ)優勝、日本一を目指していきます」。契約更改を終え、真っすぐ前を見つめながら抱負を語った。アニキの魂を受け継ぐ戦士が、13年目の春へ歩みを進めている。