福留サヨナラ弾男だ!任せろ4年連続

 サヨナラは任せろ!阪神・福留孝介外野手(38)が5日、宮城県石巻市民球場で行われた東日本大震災復興野球教室(主催・医療法人錦秀会)に元中日の山崎武司氏(47)、楽天の伊志嶺忠捕手(30)、戸村健次投手(28)、阿部俊人内野手(26)と参加。今季の交流戦でサヨナラ弾を放った戸村とのやり取りを明かし、来季、球団新記録の4年連続サヨナラ本塁打に意欲を示した。

 来季の交流戦が待ち遠しい。2年ぶりに仙台のコボスタで開催される楽天戦。被災地・石巻の子どもたちと触れ合った福留が、東北の被災者のため、全力プレーを誓った。

 「どこに行ってもやることは変わらないけど、少しでも東北の方々に、夢、希望とか、偉そうなものではないけど、感動を少しでも与えられたらいい。笑顔が増えてくれたらいいと思います」

 来季も福留の一打で試合を決める。今季の楽天戦(甲子園)では抜群の勝負強さを発揮した。5月27日は0-0の延長十一回に戸村からバックスクリーン左へサヨナラ本塁打。28日も戸村からサヨナラ押し出し四球。2日連続サヨナラ男となって歓喜を呼び込んだ。

 「朝、会ったときに『お前、オレを見て倒れるなよ』と言ったよ。『大丈夫です。その日はさすがに泣きそうでした』と言っていたけど(笑)」

 野球教室に参加した戸村と球場で顔を合わせると、冗談交じりにそう気遣ったという。だが本番になると容赦しない。日本球界に復帰してから毎年、サヨナラ弾を放ってきた。今年までの3年連続は田淵(74~76年)と並ぶ球団タイ記録。4年連続とすれば球団新記録となり、落合(元中日)らが持つプロ野球タイ記録に並ぶ。

 「サヨナラにならず最初から勝って終わるのが一番。そういう場面になればちゃんと仕事をする。それだけ。巡り合わせだけど」

 もちろん、先行逃げ切りが理想の勝ちパターン。だが143試合の長丁場だ。サヨナラの機会はいくつも巡ってくるだろう。

 午後からの紅白戦。「福留タイガース」を率いて、2-12の五回に代打でサプライズ出場した。惜しくも一ゴロに倒れたが、この日一番の歓声を浴びた。「野球をやらせてもらうのは幸せ。僕らしかできないことで勇気づけられたら」と福留。千両役者は子どもたちに恩返しを約束した。

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