ドラ1・高山誓った! プロでも日本一
今秋ドラフトで指名された阪神の新人6選手が6日、西宮市内で甲子園球場や球団施設の見学、体力測定を行った。日大三時代に3度聖地の土を踏み、3年夏は全国制覇を果たしたドラフト1位・高山俊外野手(22)=明大=は、猛虎も日本一に導くことを宣言。金本知憲監督(47)が期待を寄せる長打力に磨きをかけ、満員の甲子園で輝きを放つ。
甲子園の風を感じながら、高山は4年前の夏を思い出していた。人生最高の喜び、仲間との絆がさらに深まった瞬間。日大三で3年夏、全国制覇を果たした記憶が脳裏を駆け巡る。再びあの歓喜を味わいたい。猛虎を日本一へと導く自身の姿を想像し、気持ちを新たにした。
「チームの戦力となって、日本一を目指す一員に加わりたいと思います」
新人6選手で行った甲子園歴史館の見学。高山は2階にある「歓喜の瞬間」のコーナーで足を止めた。そこには1985年に日本一になった際の優勝ペナントや、トロフィーが展示されていた。勲章の数々を目に焼き付け、心を躍らせた。
「すごかったです。『日本一になるのはこういうことなのか』と。とても歴史のあるものもあって、全部が心に残っています」
中学時代、無名だった高山は「甲子園に出たい」という強い意志で日大三の門をたたいた。毎晩夜中までバットを振り込み、1年秋にレギュラーに定着。3度の甲子園出場を果たし、3年夏は「5番・右翼」として全国制覇に貢献した。
「甲子園は何度来ても新鮮な気持ちになりますね。高校時代はずっとここを目指してやってきたので。またここでできるかと思うと、本当に楽しみです」
金本監督から期待を寄せられている「長打力」をさらに磨き上げ、猛虎の主軸になることが目標だ。現在は10月26日に修復手術を受けた右手有鉤(ゆうこう)骨のリハビリに励んでいる。年明けの入寮時までには完治させ、自慢のバットで猛アピールを試みる。
「またここから、タイガースの一員になっていくということが感じられました」
聖地・甲子園がプロ生活のスタート。この日見た、慣れ親しんだマンモスの景色は今までと少し違っていた。